

私たちの活動する農山村地域には、魅力ある多種の地域資源が存在する反面、日本の高度経済成長が生み出した社会格差や都市部流出による人口減少、環境問題など、様々な問題も存在しています。
地域の問題の一つとして、過疎高齢化による農林業の担い手不足は、地域の経済に大きな悪影響を与えるだけでなく、遊休農地の増大や里山の荒廃、崩壊に向かう空き家などにより、魅力ある景観、そして生活環境までも悪化させる悪循環を引き起こしてしまいます。
また、地域に存在する伝統技術や伝統食も、効率化の波によって衰退しつつあり、雇用の衰退だけでなく、人々の健康にまでも悪影響を及ぼす可能性があります。
そこで私たちは、こういった地域の数ある問題を課題としてだけではなく、発想の転換、多様な視点により地域資源とも捉えて、活用策を研究開発し地域社会に浸透させていく活動を試みます。
例えば、現在都市では、田舎的なライフスタイルや自然志向がトレンドとして騒がれ、都市住民は農山村に目を向け始めました。このような都市部のニーズと農山村の課題を相互補完的に結びつけるために、空き家や耕作放棄地を再生して、都市住民に農村生活や農的生活を体感できる場、そして生きる力を育む学びの場として提供します。
また、地域伝統食を研究、提供することにより、都市住民に食育を推進し、同時に特産品開発等により地域経済の向上にもつなげていきます。
これら多様な都市と農村の交流は、昨今の情報過多社会が生み出したある種の先入観を取り払い、新しい価値観のマッチングを生み出すことで、移住、回帰人口の増加や流通の促進、環境や健康を守るための見直し、スキルの共有など地域の活性化に必要な多くの要素を生み出すことでしょう。
また、こういった都市農村交流の促進のためには、受け入れ態勢の強化も必要です。
そのためには、魅力ある農村のランドスケープやライフスタイルのモデル地区となるよう地元で実践することが大切です。それに加え、観光資源だけに頼るだけではなく、ホスピタリティの研究を進めサービスを追及します。
また一部のコミュニティだけで盛り上がるのではなく、より多くのネットワーク、つまり行政や民間、企業や大学などとの連携構造を体制化することや、インターネットなどを活用した効率の良い情報発信も必要となることでしょう。
このように私たちは、地域共生型循環社会の創造及び地域経済の活性化、環境の保全を目的として、こういった地域の様々な問題と、地域資源を活用する多様な視点を有機的に結びつけながら、都市農村交流プログラムの運営と、それに必要な多くの要素、受け入れ態勢を調査研究、さらに必要に応じて開発運営し、当法人を中心とする地域活性化に関わるコミュニティネットワークを構築しながら、持続可能な地域社会の創造のために尽力していきたいと考えております。
平成12年7月に、里美ツーリズム探求会を発足し、都市農村交流イベントを行なうことで、都市のニーズを知った。そこで平成13年3月より活動の舞台である里美村の資源調査を始め、その結果を活用するために同年6月に空き家を再生した貸別荘型農家民宿「里美古民家の宿荒薪邸」を開業し、田舎体験を望む都市住民に向けて提供する運営を行なった。
平成18年に、この活動が第1回いばらきイメージアップ大賞奨励賞を受賞し、より多様な活動の必要性を感じたことから、平成19年3月に特定非営利活動法人設立のための準備会議を開催。このとき設立中心メンバー13名が決定、設立趣旨に関し議論を重ねた上、活動の方向性をまとめ、同年4月の設立準備会議で、中心メンバー全員が設立趣旨を確認した。
そして、平成19年5月27日、「特定非営利活動法人遊楽(ユウガク)」の設立総会を開催し、特定非営利活動法人として茨城県知事に設立の認証申請を行なうこととした。